A: 体制整備やサービスに関わる取り組み(ソフト)

現場情報の共有による情報合理化と顧客サービス

取り組みのねらい

 建築現場では、施主⇔工務店、工務店⇔設計事務所、工務店⇔協力業者(とび、基礎、電気、水道、大工、クロス他各工事店)、工務店⇔納材業者(プレカット工場、材木店、建材店)など関係者間での情報交換が密に行われています。例えば、工務店は、設計図面、現場地図(案内図)を各業者に配布しますが、直接関係する各業者にコピーして配布するだけで、相当の作業になります。
 工務店(設計事務所)が登録した設計図面や現場地図がWebサイト上にあり、各協力業者が個別IDで関係する現場情報にだけアクセスし、自分で設計図面や現場地図を取得すれば、工務店も協力業者もムダが省けます。
 一方、住宅履歴情報の現場写真を工務店の現場監督が全て撮影すると、写真撮影のためだけに現場に行ったり、工事写真の整理手間も相当な作業となります。工事写真の撮影を協力業者にお願いし、各協力業者が担当工事の写真を撮影して登録すれば、工務店の現場監督の負担は減少します。
 住宅履歴情報を工務店と協力業者がともに作り上げて行く取り組みが良いのではないでしょうか。住宅履歴に取り組むことで仕事が増えるのではなく、合理化されるメリットを享受できれば、住宅履歴の普及も進むのではないでしょうか。また、工事進捗に合わせ、日報のように工事写真が登録されると、現場の工事進捗状況がある程度わかります。工事進捗状況を把握するためだけに、現場を見に行く協力業者がいますが、こういうムダも省けると思います。

取り組みの効果と今後の課題

 建築現場は、工場と同じく生産現場です。生産現場の無駄を省く努力が住宅業界に求められていると思います。住宅履歴情報の本来の目的は、住宅所有者にとっての財産価値を守り、住宅を長持ちさせることだと思いますが、住宅履歴情報に派生して、生産現場の合理化が考えられます。住宅履歴情報サービスは、住宅所有者のためのものですが、情報サービス機関の利用料を負担している住宅生産者にもメリットが享受できないと普及が進みにくいと考えています。
 また、当社では、完成後にまとめて住宅履歴情報を登録するのではなく、お施主様には契約後すぐにIDを渡す運用を勧めています。建築途中の現場写真をお施主様に公開することで、お施主様の満足度は上がるでしょう。建築現場の「見える化」をして、手抜き工事をしていないことを堂々と見せるべきだと思います。お施主様から見られているという意識が、現場施工品質を向上させることにつながると思います。住宅の品質は、部材品質と施工品質があります。同じ部材を使用し設計上の性能が確保されても、施工品質により、実質上的な性能の差が生じます。施工管理も重要です。
 オプションでライブカメラも設置できます。一戸建1棟では、コスト高かもしれませんが、分譲住宅の現場では、リアルタイムに現場の状況が見えるので、現場監督にとっては、非常に便利なツールとなります。また、盗難防止など防犯上のメリットもあります。お客様は、自分の家が建つところを毎日でも見たいものです。また、地鎮祭から完成引渡しまで多くの写真(100枚ぐらい)を登録すれば、住宅新築アルバムのようにも使えます。何よりも顧客サービスなると思います。


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